触れられそうで触れられない距離

その距離は近いのに、 なぜか遠かった。

男はその“触れられなさ”に宿る甘さと切なさを、 静かに受け止めていた。

男は卓上灯炉に火を灯し、
クッカーから出る湯気がその距離を曖昧にする。
猫は静かに見つめ、その“間”を味わっていた。

男は淹れたてのコーヒーを一口味わい、 そして小さく呟く。


「友よ、触れられない距離にも、温度はある」


トゥイーブ。

余白の方へ。