
その早朝、外はまだ薄暗かった。
冷たい空気が頬に触れ、世界がゆっくり動き始める。
男は玄関に戻り、
その冷たさを胸の奥で受け止めた。
一日の始まりを告げる、
静かな目覚めの時間。
卓上灯炉に火を灯す。
ぱち、と小さな音。
炎が冷気を溶かすように揺れ、
クッカーから、
しだいに湯気が立ちのぼる。
猫は玄関の方を見つめ、
外の匂いを確かめている。
尻尾が、ゆっくりと揺れていた。
男は湯気の向こうに、
まっさらな今日を思い描く。
そして、男は淹れたてのコーヒーを一口味わい、その今日の先にいる誰かに呟く。
「友よ、早朝の空気は、
心をまっさらにしてくれる」
トゥイーブ。
余白の方へ